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塗装できない屋根と言われたけど本当?

  • 屋根工事について
塗装できない屋根と言われたけど本当?

外装専門の建築士が、
塗装できない理由」と 「3つの解決方法」を
まるっと解説!( `ー´)ノ


そろそろ我が家の塗替えをしないとな~っと思い

見積もり依頼をしたら、なんと「塗装できない屋根!」と言われた!(゚Д゚;)

雨漏り

おぉーっと

不安になり別業者の見積もりをとったら、、、

ペンキ屋さんは「塗装で大丈夫」と言っていたり、、、
屋根屋さんは「塗ってはいけない」と言ってきたり、、、

(゚Д゚;)ドッチなのよ、、、と

これでは、いったい何を信じればよいのかわからなくなってしまいますよね?

「塗ることのできない屋根」とはどんな屋根でしょうか?

主に2つのケースが存在し、解決方法もあります。

こちらのページでは、具体的なケースと解決法を3点ご紹介しますので、是非参考にされてみてださい。

雨漏り





塗れない屋根① ノンアス屋根

2000年代初頭、アスベストによる健康被害が社会問題となり、ノンアスベスト製品への置き替わりが行われました。

屋根材もその対象で、特に置き替わり当初のモノは材質が脆く壊れやすいことから塗装ができないと言われています。

いわゆるノンアス屋根と呼ばれ、代表的な商材はパミール、コロニアルネオなどがあります。

雨漏り






塗れない屋根② 屋根から雨漏りしている場合

すでに屋根から雨漏りが起こっていて、原因とされる場所が特定できない場合や特定できても部分的に改修できない場合は、塗装では雨漏りを止めることができません。

そのため、屋根工事が必要になります。

雨漏り 屋根 雨漏り





とくにノンアス屋根に関してネット上では、

「塗装ゼッタイNG!」とか
「塗装厳禁!」など

と極端に表現される記事があり、お施主さんの不安を助長しているような気がしますが、

実際には解決方法として3つのパターンが考えられます。(・・)/





実際の解決方法① 状況次第では、実は塗装可能

ノンアス屋根には初期、中期、現行タイプがあり、置き替わり当初の初期はNGのケースが多いですが、

中期以降(劣化が少ない状態)であれば割れた部分を補修した上で、塗装可能です。

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ノンアス中期の塗装例

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割れをタスマジックやシールで補修します。 写真は上塗り状況です。 施工後。割れを補修し塗装で耐水性も復活!


屋根塗装事例





実際の解決方法② 塗装ではなく、屋根工事を推奨

ノンアス初期で割れや剥がれが全体に広がっていたり、築20年を過ぎ雨漏りしているケースは屋根工事が必要です。

変換 ~ CIMG2430.jpg non.jpg amamorihassei.JPG


ノンアス初期カバー工法例

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アスファルトルーフィングを敷きます。 軒先から屋根材を葺いていきます。 ガルバリウム鋼鈑カバー工法完工!


ガルバリウム鋼鈑カバー工法の費用は大体塗替えの3~3.5倍と、塗装に比べ割高に感じます。

ですが、メンテナンスフリー素材なので、塗替えなくて良いというメリットがあります!( `ー´)ノ

ですので将来的に、2度3度と塗り替えることを考えれば、思い切ってカバー工法を選択するのもありです!!

屋根塗装例

屋根工事事例






実際の解決方法③ 【重要】「なにもしない」という選択

劣化がそれ程進んでなければ、今回は屋根以外(外壁やシールなど)を改修し、次の塗替えのタイミングで屋根工事を計画するのもありです。

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ネットの記事にはカバー工法しないとすぐに雨漏りするとか、早く工事しないとヤバいとか、消費者を煽るような記事が散見されます。

そういった記事は、選択肢を「塗装」と「カバー工法」の2択にし、「塗装のデメリット」を挙げて「カバー工法」が最善の選択であるように誘導します。

確かに、お客様のお家の状態によっては、その提案が正しい場合もあります。しかし、実際には「なにもしない」という選択肢があります。

ただ、これを正直に提示してくれる良心的な業者が、果たしてどれくらいいるでしょうか。

劣化がそれ程進んでなければ、そんな簡単には雨漏りしないので、一先ずご安心ください。('ω')ノ
実際の弊社の事例をご紹介します。


なにもしないで様子見から5年後

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築12年から5年様子見、、築17年経ち問題なし。 軒先がちょこちょこ剥がれてきてますが問題なし。 所々剥がれがありますが、主だった問題はなし。






なぜ、なにもしないくても良いのか?

大前提として、築浅であれば、簡単に雨漏りは起こらない構造になっています。

むしろ、作業員が屋根に度々上がることで、割れや剥がれが進んでしまうことがあります。

簡単に雨漏りしない屋根の構造

新築時の屋根の施工写真

耐水合板の上に、防水紙であるルーフィング(写真緑色)をはり、その上にスレート瓦を下から葺いていきます。

新築時の屋根の施工写真

スレート瓦が1次防水、ルーフィングが2次防水となっていて、スレート瓦が割れても直ちに雨漏りは起きない構造になっています。

そして、屋根材に守られているルーフィングは耐用年数25年~30年なので、築14、5年の築浅であれば、雨漏りの心配はそれ程されなくても大丈夫ということです。





まとめ

「塗れない屋根」と業者に診断されたお施主さんへ、その理由と3つの解決方法を紹介させていただきました。

【塗れない理由】
 ①ノンアス屋根
 ②屋根からの雨漏り

【解決方法】
 1.割れを補修して塗装する
 2.カバー工法や葺き替えを行う
 3.なにもしないで様子をみる

順序としては、まず、

なんとか塗装で対応できないかを検討してみる。
塗装がダメなら屋根工事をするか、何もしないで様子をみるかの2択となる。

っといったとこでしょうか。

大切なのは現況を踏まえ、「今、必要な工事が何なのか?」を検討することだと思います。

ですが、実際は「塗装をおすすめされる」か「カバー工法をおすすめされる」の2択なので「結局どっちなの?」という状態になってしまうでしょう。(実際、そういうご相談を多くいただいています。)

塗るか張るか。はたまた様子を見るか。その見極めをご希望の方は、ぜひご連絡ください。

末永く住んでいく為にも、明るい未来のためにも、大事な外装メンテナンス工事です。

住まい手さんに合った最適な工事を選択しましょう~(^O^)/

現地調査、無料診断を行っておりますので、お気軽にお問合せください。



2023見目(ぼかし5) - コピー トリミング.jpg 記事を書いた人 
見目博(けんもくひろし)

1978年 埼玉県浦和生まれ 
二級建築士/一級建築施工管理技士
ナガモチ工房(N&N)代表
屋根・外壁の工事に特化し「今、本当に必要な工事は何なのか」にフォーカス。
外装リフォーム業界向上のために、日夜奮闘している。